
マッチングアプリで良い出会いを探すうえで、「サクラ」や「業者」と呼ばれるアカウントは邪魔者になります。
定額制のマッチングアプリではほぼ見かけませんが、例えばメッセージを送る際に都度課金が必要なアプリなどでは、いまだにサクラ被害が確認されることがあります。
今回の記事では、そんな「サクラ」や「業者」についての情報をまとめました。安心安全にアプリを使っていくためにも「サクラ」に関する知識を持っておいて下さい。
目 次
マッチングアプリのサクラ(業者)とは?

マッチングアプリにおけるサクラとは「会員にお金を払わせるために登録している偽アカウント」を指す言葉で、一部では「業者」とも呼ばれます。
要するに、アプリの収益を上げるために運営側が用意したアカウントのことです。
ちなみに「サクラ」の語源は、芝居小屋で役者に歓声をあげる仕込み客のことを指す隠語です。このような仕込み客はパッと景気よく盛り上げてパッと消えることから、春に咲く「桜」の性質になぞらえて「サクラ」と呼ばれるようになりました。
現在でも主催者側が用意した盛り上げ役を「サクラ」や「業者」と呼びます。
サクラや業者は運営側の人、勧誘は外部の第三者

主催側が用意した仕込み客のことをサクラと呼びますが、SNSでマッチングアプリについて検索すると「サクラに食事代をぼったくられた」「サクラにマルチ商法に勧誘された」という投稿が見つかります。
しかしこれらは、正しくはサクラではなく「勧誘」です。
- サクラ・業者…運営側に雇われた人間によるアカウント。ポイントの追加購入等が目的
- 勧誘…外部の人間によって作成されたアカウント。外部サービスへの誘導が目的
上記のように、サクラと勧誘は立場も目的も異なります。
マッチングアプリでお相手を通報するときなど、言葉を間違えるとうまく説明が伝わらないこともありますから、この機会にぜひ覚えておいてください。
マッチングアプリに潜む勧誘業者については、下記の記事で詳しく解説しています。
定額制マッチングアプリにサクラはほぼいない

SNSで「マッチングアプリはサクラだらけ」と言われているのを目にすることもありますが、すべてのアプリにサクラが存在しているわけではありません。
そう言える理由は、マッチングアプリの料金形態にあります。
まずマッチングアプリの主な料金形態として、定額制とポイント制の2種類に分かれます。
- 定額制…期間内であれば追加料金なし。ほぼすべての機能が使い放題
- ポイント制…メッセージの送受信等でポイントが消費される。自分が利用したい時にピンポイントで利用しやすい
マッチングアプリのほとんどが「定額制」です。定額制アプリでは、運営側がサクラを用意する意味合いが薄いため、ほぼ存在しないと考えて良いでしょう。
一方でポイント制のアプリでは、男性会員がアクションを起こすたびに課金が必要ですから、運営側がサクラを用意するメリットは生まれます。もしもお相手の女性の言動が怪しいようなら、サクラか否か疑う必要があるかもしれません。
マッチングアプリにいるサクラ(業者)の特徴と見分け方

ここではマッチングアプリのサクラの特徴と、一般アカウントとの見分け方をご紹介します。
サクラの目的は「男性会員に、できるだけメッセージなどを送らせて課金させること」です。よって「メッセージのレスポンスが良く、会えそうな雰囲気を匂わせてくるが会えない」が共通項になります。
少しでも以下のような空気を感じたら、連絡を断ってブロックするなど自衛していきましょう。
マッチングアプリ内で見られるサクラの特徴
- アクションがあまりに早い
- プロフィール画像に違和感がある
- プロフィールの内容が薄い
- 日本語の使い方が不自然
- やり取りを長引かせようとする
- 会おうとするとはぐらかす
- デート当日にドタキャンする
アクションがあまりに早い

サクラの特徴
- 登録後すぐに「いいね」してきた
- メッセージの返信がやたらと早い
サクラは運営側が雇った「仕事としてアプリを使っている人物」です。常にアプリの様子をチェックしており、アクションがやけに早いのが特徴です。
例えばアプリに登録してすぐ、まだプロフィール登録も完了していない段階で「いいね!」やメッセージが届いた場合は、サクラを疑った方が良いかもしれません。
現実的に考えて、プロフィール登録も完了していない相手に「興味があります」とはなかなか言えません。
アプリに登録してすぐにアクションが来た場合は、サクラの存在を疑ってください。
プロフィール画像に違和感がある

サクラの特徴
- 芸能人のようなルックス
- アップされている写真がないor枚数が少ない
- どこかで見覚えのある顔をしている
プロフィール画像に違和感があるのも、サクラの特徴です。
サクラはネット上で拾ってきた画像をプロフィール用に使うケースがほとんどです。例えばプロのモデルや、SNSのインフルエンサーの画像が使われていた事例が確認できました。
プロフィール画像に見覚えがある場合や、登録して時間が経っていそうなのに顔写真を登録していない場合は、サクラの可能性を疑った方が良いかもしれません。
少なくとも真面目に出会いを探している方とは考えにくいでしょう。
プロフィールの内容が薄い

サクラの特徴
- 自己紹介文が極端に短い
- 名前の付け方が適当
- 年齢と年収、職業が不釣り合い
サクラのアカウントは、プロフィールの内容が薄いのも特徴です。
真剣な出会いを求めている方は、プロフィールに記載する内容が自然と充実してきます。しかしサクラは一人で複数のアカウントを作成して運営するケースも多いため、どうしても適当なプロフィール文になりがち。
たとえば自己紹介文が「真面目な出会いを希望しています」だけだったり、完全に他人のコピペだったりする場合があります。
プロフィール文に違和感を覚えたら、どちらにせよあまり相性は良くないでしょうから、少し警戒すると良いかもしれません。
日本語の使い方が不自然

サクラの特徴
- てにをはの使い方が変
- 「、」がカンマ「。」がピリオド
- 敬語の使い方が不自然
お相手が日本人にも関わらず、プロフィール文やメッセージ内で書かれている「日本語」に違和感がある場合は、サクラの可能性があります。
サクラを使うようなアプリでは、サクラのアカウント運営をまるまる下請け会社に委託することがあります。委託企業は日本国内だけでなく、海外であるパターンもあります。
そのため「を」が「お」だったり、「は」が「わ」だったりするような、怪しい日本語が使われていしまうケースが散見されます。
どちらにせよ、まともなコミュニケーションを取るのも難しいでしょうから、言葉遣いに違和感があれば警戒してください。
やり取りを長引かせようとする

サクラの特徴
- ポイントがなくなりそうなタイミングで「会おう」と言ってくる
- ポイントが丁度足りないタイミングで写真が送られてくる
サクラは、何としてでもやり取りを長引かせようとします。
特に男性会員が「ここでメッセージをやめたらもったいない」と思ってしまうようなタイミングで、例えばデートの約束を振ってきたり「写真とか見たいですか?」と聞いてきたりするのが、サクラの特徴です。
運営側は男性会員のポイント状況を把握していますから「この人はもうちょっとでポイントなくなるから引き伸ばして!」と指定されている可能性も考えられます。
メッセージの話題の変え方などで、あまりにタイミングが良すぎると感じる場合は、サクラを疑うと良いでしょう。
会おうとするとはぐらかす

サクラの特徴
- 「私も会いたいです」とだけ返ってきて具体的に進展しない
- 「そうだね、そういえば〜」と、はっきり断らずに話題を逸らしてくる
こちらから「会いませんか?」とメッセージを送ったとき、承諾はするのに話題をそらしてくるのもサクラの特徴です。
サクラは実在の人物ではないことがほとんどですから、残念ながら会うことは叶いません。
例えば「早く会いたいね」など好意を寄せている様子はあるのに、具体的な話には進展せず、しかしメッセージのレスポンスが良い場合は警戒してください。
デート当日ドタキャンする

サクラの特徴
- 当日いきなり音信不通になる
- デート当日突然ブロックされる
- 直前までやり取りしてたのに姿が見えない
サクラはデート当日、待ち合わせの時間ギリギリまで引っ張ってドタキャンする場合もあります。
「これ以上、引き伸ばすのは無理だ」と思ったタイミングなどに、あたかも待ち合わせ場所にいって姿を見てからドタキャンしたような雰囲気で終わらせるという手口です。
また「デートの約束まで進めたらインセンティブが支払われる」といった、より悪質なサクラシステムを構築していたアプリもあったことが確認されました。
ここまで進んでしまったら後の祭りですが、そのお相手はサクラだったのかもしれません。
マッチングアプリでサクラ(業者)を避けるコツ

素敵な出会いを実現させるために、サクラは避けるべき存在です。
サクラの存在を避けて快適にアプリを使うために、以下の方法をおすすめします。
定額制のマッチングアプリを選ぶ

「サクラのいないマッチングアプリを使いたい」という方は、まずは定額制のマッチングアプリを検討してください。
サクラはアプリの中で細かく課金させるために存在しています。定額制のアプリには都度課金の要素がないため、運営側もサクラを用意する意味が無いのです。
ちなみに一部の定額制アプリの中には、会員数を水増しするために複数のアカウントを作成するタイプのサクラが確認されたことはあります。水増し用のアカウントは「いいね」やメッセージを送ってくることはなく、ログイン情報も「3日以上」であることがほとんどです。
気になったお相手に「いいね」を送る際には、ログイン情報などにも注目してみると良いかもしれません。
お相手のプロフィール画像を検索してみる

「もしやサクラでは……?」と思ったら、お相手の画像を「Google画像検索」に掛けてみるのも、対処法の一つです。
サクラはネット上で拾った画像を使うことが多く、そして同じ画像を使い回すことがほとんどであるため、画像検索で同様の画像がヒットする可能性が考えられます。スクショや画像保存のできるアプリでしかできない方法ですが、ぜひ検討してください。
もし画像検索で沢山同じ写真が出てきて、プロフィールもまったく違うようなら、サクラを疑った方が良いかもしれません。
プロフィールの通報回数を確認する

サクラを避けるためには、お相手の通報回数を確認するのも一つの手段です。
アプリ内で通報されたことがあるユーザーは、多くの場合プロフィールで「他の利用者から通報された回数」が見れるようになっています。
「いいね」やメッセージを送る前に、お相手のプロフィールにある通報回数も確認してみると良いかもしれません。
ただし運営側がサクラを細かく管理している場合、通報回数を削除していることも考えられますから、そこまで確実性の高い方法ではありません。一つの目安程度に考えておいてください。
お相手に違和感を感じたら連絡をやめる

マッチングアプリは、多くの利用者の中から自分と相性の良い方を探せるのがメリットのサービスです。
やり取りに違和感を覚えるお相手と、無理に連絡を取る必要はありませんから、相性が合わないようでしたらやり取りをやめてしまって下さい。
ブロックしてしまえばメッセージも送られてこなくなりますし「怪しい人は相手にしない」のが、確実性の高いサクラの避け方です。
通話やビデオデートを提案してみるのもアリ

もしもお相手が「忙しい」などの理由でデートの約束を渋っている場合。「サクラでは?」と頭によぎったら、電話やビデオ通話を提案してみてください。
数分程度のビデオ通話なら忙しさは関係ありませんし、メッセージは頻繁に返ってくるのに顔や声は明かせないというなら、どちらにせよその後の展開も難しいように思います。
どうにもヤキモキするようでしたら、ぜひ顔や声を確認してみることをおすすめします。
マッチングアプリのサクラ(業者)は相手にしないのが一番
マッチングアプリにおけるサクラとは、アプリの運営側が用意した偽のアカウントのことです。
定額制のアプリにはほとんど存在しませんから、サクラが気になる場合は、まずは定額制のアプリを選ぶと良いでしょう。
そのうえで違和感を感じる人とは連絡を取らず、ご自身が「信用できる」と感じる人とだけ、やり取りを重ねていって下さい。
マッチングアプリを上手に利用して、素敵な出会いを見つけていきましょう。

記事を書いた人
ENSPORTS magazine編集部